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【今日は何をしようかな?(指導員のひとりごと)】<番外編①>
今、子どもたちにできること

この記事を読むには7分ほどのお時間がかかります

中水 香理(なかみず かおり)

「先生!どうしましょう。」
保護者さんから毎日相談されることがあります。

・手が洗えない。
・うがいができない。
・マスクをつけさせることができない・つけようとしない
・お風呂を嫌がる。
・体温を測れない。体温計をはさめない。
・なんでもかんでも触ってしまう。          などなど。

  • 新型コロナウイルス感染症。

    ドラッグストアや量販店から衛生商品が、ことごとく無くなっている現状に加えて、発達障がいのある子どもたちの感染リスクが高まっているということに、頭を痛めている方の多いこと。

    感覚過敏。
    いつも以上に教室内の管理も神経質になってしまいます。
    いろいろな経験をしているので、経験上の「知恵」で良ければ、紹介したいと思っています。
    今回は、番外編を書いてみようかな。

    ●マスクがない!
    結論!作ればいいじゃん。

    支援で使うグッズたちは、ほぼ手作りのものが多く、工作の達人化している(?)ことから、「作っちゃえ」という思考をしています。

    100均で購入できるものでつくることができるので、よかったらお子さんといっしょに作ってみてください。
    はまっている保護者さんもいらっしゃいますよ。

    ・かんたんマスクの作りかた

    使い捨てマスクですので、何度も使用は控えて欲しいです。
    折りかたサイズも調整できます。
    大人も子どもも、同じ作りかたです。


  • 材料:キッチンタオル もしくはキッチンペーパー
      (厚みが違うので、お好みで作ってみてください。)
       サージカルテープ  
       マスキングテープ
       ゴムひも
      (髪をくくる細いゴムひもでもOK!)

  • 作りかた
    ➀キッチンタオルを2枚用意します。
     1枚を半分に折って、もう1枚の真ん中くらいにおきます。       


  •  
  • 2重になっているところは口が当たるところです。
    キッチンタオルは厚みがあるので、呼吸がしにくい場合は、折ったものを折り目の部分で半分に切って、ふたつになった片方だけ使ってください。

    ➁右側を1㎝くらい折り、サージカルテープなどで止めます。
    左側は1㎝くらいを2回折ってサージカルテープなどでとめましょう。しっかりさせたい場合は2回貼ってください。


  • 2回折ったほうが上になります。
    大きくしたい場合は1㎝よりも小さく折ってください。

    ➂2回折ってテープで止めたほうを上にして、ジャバラに3回ほど折っていきます。子ども用か大人用かは、折り目で調整しましょう。折り目が大きいとマスクのサイズが小さくなります。
    折り目の大きさや折る回数を調整すると、マスク接地面の空間を大きくしたり、小さくしたりできます。


  • しっかりと折り目をつけていきましょう。
    子どもさんとつくる場合、折り目をつける作業は、大人が手伝ってあげてください。

    ひっくり返したりすると、ちんぷんかんぷんになるのですが、サージカルテープを貼ってあるほうは裏、貼ってないほうが表になります。
    考えながら折ってほしいです。

    ➃ゴムひもが通る大きさを考えて、2度折ってサージカルテープで止めていきます。


  • 横幅の大きさが、子どもサイズになるか、大人サイズになるかです。
    密着度の調整でもあるので、ゴムひもの長さは、つかう人の好みで調整しましょう。
    耳が痛くなるのも問題なので、いろんなゴムひもを試してみましょう。

  • ➄上下が分かるように、マスキングテープでしるしをしましょう。

    マスキングテープでなくても、お気に入りのキャラクターシールを貼るのも楽しいと思います。


  • ※鼻の密着度をあげる工夫



  • お菓子の袋をしばるラッピングタイをマスキングテープの下に入れると、鼻の凹凸に対応できるので、お好みで入れてみてください。


  • いろんなアレンジができます。
    オリジナルのマスクをつくってみましょう。

    マスクを嫌がる子でも、自分で作ったり、好きなシールや絵を書かせることで、愛着が出て、つけてくれることもあります。

    市販のものでも、シールでデコってみても楽しく使ってくれると思います。

  • ●体温が測れない
    今は品薄になっていますが、耳式体温計をおススメします。
    価格もいろいろですが、寝ているときでも耳を使って2秒ほどで測れます。

    簡易的に確認するだけなら、カード型の額に当てて確認できるものもあります。
    ヘルスチェックのみを行える商品です。
    興味のある方は、ネットで探してみてください。

    ●手が洗えない
    興味は尽きないから、何でも触ってしまう・・・でも、手を洗ってくれない。
    それどころか、お風呂に入れない。
    うがいなんて、絶対に無理!という方が多くいらっしゃいます。

    「ふき取る」

    そのためのグッズを紹介します。

    ・簡易衛生おしぼり


  • 材料:ハンドタオル 1~3枚
       マチ付きフリーザーバック
       (耐熱温度が100度のもの)
       バスタオル
       お湯

    「70度以上のお湯」が必要なので、やけどに注意をしてください。


  • フリーザーバックはマチ付きのものにしましょう。
    ハンドタオルをおしぼりのように巻いて、フリーザーバックに入れていきます。

    やけどに気をつけながら、タオル全体にお湯がしみ込むようにゆっくり注ぎ入れます。


  • ひたひたになるように注いだら、30秒ほど置いてからお湯を捨てましょう。
    慌てず、ゆっくりと流し台などにやけどに注意して行ってください。

    ある程度、お湯を捨てたら、バスタオルをかさねてフリーザーバックの中にあるハンドタオルのお湯をしぼりだすようにします。
    絶対に素手でやらないでください。やけどしますよ。



  • 完全に絞り切らなくてもいいです。
    温熱シートや保温バックに入れておけば、しばらく温かいおしぼりになります。

    衛生面が気になるなら、タオルの取り出しにトングを使うといいですよ。

    手や顔、カラダを拭いたりする殺菌処理されたタオルを使えるほうがいいと思います。
    冷たいものよりちょっとでも温度の感じられるほうが、ふき取りをさせてくれると思います。

    関西でも大きな地震があり、電気も水も使えない日々が何か日も続いたことがありました。
    どうやって衛生的な生活を送れるのか。
    お風呂に入るなんて、夢のような日がありました。

    水が無くても洗髪ができるシャンプーやふき取りシートができたのもこのころです。
    慌てず、情報に惑わされず、できることを確実にしていくことが大切だと思います。

    部屋の換気、手や顔のこまめなふき取り、変化を見逃さない観察眼。

    どうしても「できる」ことが制限されているから、面倒がらずに付き合っていきましょう。
    楽しめる工夫をしていきましょう。

    それが「今」必要だと思います。


     

  • 中水 香理(なかみず かおり)

    活動地域:関西圏(大阪・京都・奈良・滋賀が中心)

    ひとことメッセージ:大阪府内にある児童発達支援事業所で指導員として働く、娘と息子、二人の子どもの母です。息子の大好きなSEKAI NO OWARIのFukaseくんとの出会いが発達障がいを学ぶきっかけになりました。(ミーハーですいません。)

    「脳と体と心」、勘違いされることの多いことだからこそ、考えていきたいです。

    (「中水 香理」執筆記事一覧)


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