【対話でひらく発達支援】読字障がいを考える④
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大内 雅登(おおうち まさと)
*本記事は、S&D発達支援情報メルマガNo.12(2024年11月28日発行)から転載されたものです。
読字障がいについて、専門書やサイトをご覧になったことがある方なら、必ず目にしている障がい・症状があります。
それは、字がゆがんで見えるとか、揺れているとか、背景の白地が光っているように見えることです。
字や、字を構成する線が動いたり、ぼやけたりしたら読めないですよね。こうした見え方をする脳なんですよ~という説明が専門書には書いてあります。
私が発達支援を行いはじめたとき、この説明は学校連携で「喜ばれ」ました。
あまりにも異質すぎるということで、学校の先生が「そりゃ大変だ」となりやすいんですね。
ただ、仕事を続けていく中で、当事者の視点を聞かないとわからないと気づいた私は、どう見えているのか聞くようにしました。
するとどうでしょう。私がこれまで担当させていただいた50名以上の学習障がい児の中には、このような症状のお子さんはひとりもいなかったのです。私が出会っていないから、こうした悩みを持っている人がいないとは言えません。
言えるのは、どうにかして自分の見え方を伝えようと頑張るお子さんがたくさんいた、という事実です。
私が聞いた「その子なりの見え方」は、もしかしたら専門書にある「字がゆがむ」とか「白地が光る」ということと重なるのかもしれません。
最近の書籍では、学習障がいを扱ったものでも、この独特な見え方については記述がなされなくなっているように思います。
別に統計をとったわけでも、年代別にまとめたわけでもなく、完全に私の肌感覚なのですが。
もし、この感覚が合っているとしたら、お子さん一人ひとり違う症状だから、インパクトのある見え方を紹介するだけでは解決にならないという気づきからではないかと思います。
なんで読めないの?ではなく、どう見えているの?というスタンスでお子様に向かうことが増えるといいなぁと思っています。もちろん、異質な見え方をしているとは限りませんから、問い詰めることは避けた方がよいでしょうね。次回からは、書字障がいを考えていきます。
【執筆者紹介】大内 雅登(おおうち まさと)
LD専門家庭教師Study&Dialog講師/Care-Media Labo主任研究員/(一財)発達支援研究所客員研究員。自身の経験と、支援現場での実践の双方から、対話を基盤とした支援のあり方を探求している。支援を「わかることから」ではなく、「ともに在ること」から捉え直す実践と言葉の発信を続けている。
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