【親子の関わりのこれまでとこれから】④小学校に上がる前の苦悩と放課後等デイサービス探しの様子
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齊藤 博之(さいとう ひろゆき)
ひさびさの連載となりますが、前回の続きとして小学校に行く上で、親としては、まずは「近くの公立小学校」を優先的に考えます。これは当然の思考だと思っていますが、先々を考えると非常に悩む問題です。その学校の雰囲気や受け入れ態勢、教育方針で娘に合うかどうかでの悩み、そして自身の表現を言語やジェスチャーで上手に伝えられないため、もしかしたらいじめの対象になるのではないのか?などかなり悩みました。もちろん、世間体も・・・。
しかし、娘が年長になるくらいで、ある程度決心はついて、「娘の将来を考えること」を最優先し、妻ともその点では合意に達して特別支援学校への進学を決めました。今では非常にベストな選択だったと考えます。なぜなら毎日の娘を見ると表情で分かりますから。
幸いなことに私が住んでいるマンションで支援学校に進む同級生が数名いたことで、同じ思いの親がいたこと、同じ年齢の子がいることで娘も多少なりとも安心できたことが救いでした。今でもその点は助かっています。
早速、特別支援学校に見学に行きました。隣の市にある学校なので、通学は送迎バスとなり、朝がとても早くなるという問題と、バス停まで少し距離があるので徒歩になります。歩くということに対しては手をつなげば、とくに問題ない状態なのでこの辺はクリアできます。問題は、ほぼ毎日ということで、妻の負担が増えるということになります。
ちなみに妻はペーパードライバーのため、車の運転が苦手です。とりあえず天候が悪い日については私が車で送迎をするということで落ち着きました。
特別支援学校の事前見学会にも参加しました。1クラス5人程度で行っており、子どもたちもさまざまな活動をしています。当然ですが、集中できないお子様もたくさんいたため、先生と補助員の方がいて、つねにお子さんの動きを見てくれていました。私の娘にはとても合うと考えて安心した記憶があります。これは親として普段見られない部分であり、今後はつねに傍(そば)にいるといったことができないので、「現時点での娘に合うか?」がとても大事になります。そう言った意味では先を想定することが出来て良かったです。
当時、相談していた発達外来の先生から放課後等デイサービスも通所した方がいいと伝えられていました。現在、何が必要か?また今後どういったことができるようになって欲しいか?を問われたときに「まずは集団行動」が大事と考えていろいろな放デイに見学に行きました。どの放デイも特に不満などは無かったのですが、管理者さんの第一印象で判断させていただきました。それは何かというと「大きなことを言う方は ✖」「可能性を探し一緒に行いましょう 〇」という感じです。
娘を連れて行ってないのに情報だけであれこれ言われることに親として納得してなかったからでしょうか?今ではかなり柔軟な思考ですが、当時はかなりナーバスになっていたのかもしれません。幸い、集団行動を重視している放デイに決めることが出来ました。そこでは散歩を集団で行う、簡単な菜園を一緒に行う、簡単な読み書きの練習などさまざまな活動を行っていました。現在でも通所しており、娘は楽しみに行っているように見えます。
まだ、今ほど情報が多くないときでしたので、決めるということに対してはかなり悩みながら推し進めた形です。ただ、根底は「娘のためにどうするべきか?」ということを崩さずにしてきたからこそ、いい決断ができたのでは?と考えます。同時に、現在進行形で娘と生活していますので、「今がすべて、将来は成長とともに考えていく」が大事なことと捉えています。つまり、悩んだときは、将来よりも現時点での娘を基準に色々な事を考えていき、その後の娘の成長に合わせながら将来を考えるようにしています。
次回は小学校生活と普段の成長について書いてみたいと思います。
(個人ベーシック閲覧期間:2021年2月9日まで)
【執筆者紹介】齊藤博之(さいとうひろゆき)
埼玉県、愛知県などで12年間老人介護(主に認知症)や障がい者との関わりを経て発達障がいの仕事に就いております。趣味は興味のある物の収集(現在はジーパンや靴)、性格は我慢強いが場合によっては短気な一面もあります。自分の子との関わりや今までの経験を踏まえた内容を連載していきます。
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