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はつけんラボ(研究所)

所長ブログ

  • 所長ブログでは、発達障がいをできるだけ日常の体験に近いところからあまり専門用語を使わないで改めて考え直す、というスタンスで、いろんな角度から考えてみたいと思います。「障がいという条件を抱えて周囲の人々と共に生きる」とはどういうことか、その視点から見て「支援」とは何なのかをじっくり考えてみたいと思います。

    ブログ総目次(リンク)はこちらからご覧いただけます。

2024.02.16

支援のミソは「葛藤の調整」。向かう先は「幸福」。

支援とは何か、というのは、結局シンプルなことなんだろうなと思います。

 

発達障がいを含めて、障がいが困難をもたらすのは「障がい者」の心身の状態が、周囲の状況とうまくかみ合わないからです。

その状態になると「障がい者」自身がその状況の中で自分の思いを実現しづらくなり、周囲の人もその人への期待が実現しなかったりぶつかってしまい、そこにお互いに葛藤状態が生まれます。

葛藤はある程度の範囲であれば、むしろそれを乗り越えようとする努力の中で新しいものを生み出すエネルギー源ともなります。

でも誰でもキャパシティーがありますから、それを超えてしまうと、葛藤はお互いをただ疲弊させたり、傷つけ合ったりするマイナスの働きしか持てなくなります。

そんなふうにお互いのキャパシティーを超えてた状態に陥って苦しくなってしまった人が、支援を求めることになります。

支援者の働きは、そうやってお互いに疲弊し、傷つけあう状態にすらなっている関係を調整する仲介者となることでしょう。

その働きかけの対象は「障がい者」自身でもあり、周囲の人でもあります。つまりその障がいにかかわるすべての人であり、すべての環境です。その全体を状況と呼んでみましょう。

障がいをめぐって葛藤が生まれているその状況に働きかけることで、それぞれの人がその人に可能な努力を積み重ね、関係を調整してより心地よく、より前向きになれる新しいバランスのとり方を工夫していく。

その意味で、支援者はコーディネーターとも言えるでしょう。

では何のためにコーディネートするのか。これも単純なことです。お互いに削り合い、葛藤で苦しんでいる「不幸」な状態から、お互いに支え合い、心安らぎ前向きに生きられる「幸福」な状態に移行するためです。

そういう視点をしっかり持っていれば、いろいろなテクニックなどもそのためのものとして生きてきます。でもその視点を見失ってテクニックに走ると、訳の分からない努力を強いるだけの「支援」になってしまいますし、結局それは効果も持ちません。

最近、PT,ST,OTの皆さんにいろいろお話を聞く機会があったのですが、優れた支援をされる方はそこを見失ってないなあと改めて思いました。

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