2023.02.25
逆SSTが広がり始めた?
定型の視点で発達障がい者を理解して支援することには限界があるという理解のもと,「当事者視点」を大事にした支援を目指してきました。
実際,私も最近事例研修で,「当事者視点から事例を理解する」ということにかなり力を入れたアセスメントに挑戦し始めていますが,今のところそのような視点の重要性について納得していただけることも多いように感じています。
当事者を対話的に理解する工夫として渡辺さんと大内さんが開発してきたのが逆SSTです。最近その逆SSTの重要性について少しずつ世の中に理解が広がり始めたようです。
VRを使った教育訓練などをやっている会社でも,研究所で作った動画も利用しながらかなり詳しく紹介されていました。
逆SSTとは|発達障害者と健常者の相互理解をつくるトレーニング
https://ryd.jp/column/sst-reversed/
またご自身も脳性麻痺の社会福祉士の田村さんも,その試みに共感してご自身のブログで紹介してくださっていました。
私たちが直接説明したりしていない方たちからもこんな形でそのポイントの重要性を理解してくださる方たちが出始めているということで,これからだんだん本格的に広がりを見せていく可能性を感じます。
また就労支援に取り組む「就労者雇用支援センター」のイベントとして,3月17日(金)にも逆SSTが行われます。
改めてご案内がありますが,第七回逆SSTは3月26日(日)に行われます。いずれも申し込まれればzoomでの無料参加が可能です。どうぞご参加ください。
- 追悼:客員研究員 榊原洋一先生
- 自閉当事者には自閉当事者なりの理由がある
- 自閉系の方がマニアックになる時
- 「マイルール」と「自己物語」⑥理解できない世界を,模索しながら生きる
- 「マイルール」と「自己物語」⑤主観的な物語が自己肯定感を生むこと
- 「マイルール」と「自己物語」④対話モデルでお互いの物語をつなぐ
- 「マイルール」と「自己物語」③子どもの視点から事態を理解しなおす
- 「マイルール」と「自己物語」②期待(普通)がずれる
- 「マイルール」と「自己物語」①ルールを身に着けるということ
- 間違いではなく,視点が違うだけ
- 今年が皆さんにとって良い年でありますように
- 母子分離と不安 ③
- 母子分離と依存 ②
- 母子分離と依存 ①
- 支援者こそが障がい者との対話に学ぶ
- 「笑顔が出てくること」がなぜ支援で大事なのか?
- ディスコミュニケーション論と逆SSTで変わる自閉理解
- 冤罪と当事者視点とディスコミュニケーション
- 当事者視点からの理解の波:質的心理学会
- 自閉的生き方と「ことば」2
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