2021.01.01
謹賀新年:研究所の活動は新しいステップへ
旧年中ははつけんラボの購読など、発達支援研究所の活動にいろいろとご協力をありがとうございました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2020年はいろいろ大変な年でした。
けれどもテレワークで巣ごもりのこの間に、研究所の活動はネットを使って次の広がりへの大事な足場を作ってきたように思います。
研究所では通常の研修や事例研究などに加え、以下のようなことをネット上で展開してきました。
* 遠隔支援への大規模な意識調査
* 遠隔支援の方法についての現場スタッフのみなさんの工夫へのサポート
* 遠隔支援の意義の整理
(遠隔支援がもたらすもの・リアルとヴァーチャルの関係の理論的考察)
* 当事者視点からの療育に関する当事者インタビュー講座
* 就労を見据えた療育に関する公開講座
* 当事者研究の綾屋紗月さんを招いての公開講座
* はつけんラボのトップページをリニューアル
(検索機能の強化、新着・おすすめ記事・人気コンテンツを見やすく)
* 現場の知恵を集めた「支援の工夫集(仮題)」の出版準備
* みんなの大学校と連携した情報誌「つなぐ」の発刊
* みんなの大学校への「発達心理学」講義の提供
* フェイスブックやツイッターを使った情報提供活動の開始
* 当事者による作品展示場所としての「はつけんミュージアム」の設置
…… などなど
今年はこれまでの全国の発達支援事業所への研修や、当事者との対話などをベースに培った
研究所の基本的な視点をベースとして、
いよいよ国内外の機関や研究者、さまざまな支援事業の関係者の皆さんとつながりながら
これからの発達支援の形を模索し、形にしていく活動が展開し始めます。
手始めにこれまでの「定型基準に合わせるためのSST」とは一風変わった「発達障がい者の視点を理解するための逆SST」を企画中です。
また、自閉症当事者の特性に合わせた環境調整から、当事者が主体的に生活できる工夫を重視するTEACCHの本場、アメリカのノースカロライナで活躍している方に講演もお願いしています。
全国500名ほどの支援スタッフのみなさんの療育の知恵を集めた「支援の工夫集(仮題)」もいよいよ出版になります。
自閉症のお子さんとお母さんに絵本を通した居場所作りを始められる方たちへの助言という面白い活動にも誘われ、どんな展開になるのか楽しみです。
はつけんラボもより多くの視点からの記事・特集がこれから展開していきます。
限られたスタッフで、できることには限界がありますが、
一味違った豊かな発達障がいの見方、共生のための支援の工夫の展開を目指して
ことしも一歩一歩活動していきます。
はつけんラボにお越しのみなさんとも、メルマガ会員、個人会員への参加、
公開講座への参加、作品や記事の投稿などいろいろな形で
ご一緒できればとてもうれしく思います。
今年が皆さんにとっても次のもう一歩を踏み出していく
よい年でありますように。
- 支援者こそが障がい者との対話に学ぶ
- 「笑顔が出てくること」がなぜ支援で大事なのか?
- ディスコミュニケーション論と逆SSTで変わる自閉理解
- 冤罪と当事者視点とディスコミュニケーション
- 当事者視点からの理解の波:質的心理学会
- 自閉的生き方と「ことば」2
- 自閉的生き方と「ことば」1
- 自分を「客観的に見られない」理由
- 「なんでこんなことで切れるの?」
- 当事者視点を踏まえた関係調整としての支援
- 「定型文化」と「自閉文化」
- 傷つける悲しみ
- 自閉と定型の「傷つけあい」
- 「社会モデル」から「対話モデル」へ
- 障がいと物語: 意味の世界を重ね合う試み
- 誰もが当事者:わたしごととしての障がい
- 規範意識のズレとこだわり
- 「コミュ力低い」で解雇は無効という判決
- 「カサンドラ現象」論
- 「嘘をつく」理由:それ本当に「嘘」なの?
投稿はありません